15歳差の御曹司に甘やかされています〜助けたはずがなぜか溺愛対象に〜
少しひんやりした彼の手が、私の手をしっかりと包む。

繋いだ手の温もりが、胸までじんわりと広がった。

今日のこの時間を、ずっと忘れたくない。そう思った。

レストランに着くと、私たちはすぐに窓際の席へ案内された。

「一ノ瀬様、ご来店ありがとうございます。」

丁寧なお辞儀とともに、黒服のスタッフがメニューを差し出してくれる。

その一言に、私は内心ドキリとした。

――“一ノ瀬様”って……常連?それとも特別なお客様?

目の前に並ぶテーブルセッティングも、どこか上品で、どこか別世界のようだった。

玲央さんは、そんな私の表情に気づいたのか、ふっと耳元に顔を寄せた。

「実は、系列店なんだよ。」

「えっ、系列店?」

「うん。一ノ瀬グループで運営してるレストランのひとつ。」

あっさりと言うけれど、つまりそれって――このレストランも、玲央さんの会社の一部ってこと?

私はぎこちなくメニュー表を開いた。どの料理も、まるで雑誌の中の世界みたいで、桁が違って見える。
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