15歳差の御曹司に甘やかされています〜助けたはずがなぜか溺愛対象に〜
「正直、就職して……自分の夢だった司書をしたいです。」

言葉にするのは少し怖かった。

でも、これはずっと心に抱いてきた私の人生の目標だった。

玲央さんは驚くこともなく、穏やかに微笑んだ。

「もちろん。それは邪魔しない。司書もすればいい。」

え……?

私は混乱していた。あまりにもあっさり受け入れてくれたから。

「副社長の奥さんが、働いていていいんですか?」

「いいんじゃない?別に専業主婦じゃなきゃいけないって、規定はないんだし。」

軽やかにそう言って、玲央さんはグラスの水を口に運んだ。

その横顔があまりに自然で、私は胸がいっぱいになる。

「……優しいですね、玲央さんは。どこまでも。」

「そんなことないよ。ただ、君が君らしくいられる方が、俺も嬉しい。」

私はつい声を絞るように言った。

「私、玲央さんを……困らせたくないです。」
< 113 / 297 >

この作品をシェア

pagetop