15歳差の御曹司に甘やかされています〜助けたはずがなぜか溺愛対象に〜
玲央さんの手がそっと私の手に触れた。

「困ってなんかないよ。むしろ、ひよりさんが夢を追う姿を、誇りに思うよ。」

その言葉に、私は初めて「未来」を信じた気がした。

ああ、この人となら、一緒に生きていける。

そんな確信のような感情が、胸の奥にゆっくりと満ちていく。

「私、玲央さんと一緒にいたいんです。」

声に出した瞬間、自然と涙が頬をつたった。

「あなたの笑顔を見ると、私も幸せになって……」

寂しくて心細かった入院中、毎日のように顔を見せてくれた玲央さんの優しさ。

あの微笑みだけで、孤独や不安なんてすぐに吹き飛んだ。

「玲央さんにも、幸せでいてほしいんです。」

私の心からの願いに、玲央さんはしばらく黙って、それからそっと頷いた。

「……じゃあ、そのためには――俺の彼女にならないとね。」

涙をぬぐう暇もなく、玲央さんの手が私の手を包み込む。

そのぬくもりが、何よりも確かだった。
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