15歳差の御曹司に甘やかされています〜助けたはずがなぜか溺愛対象に〜
「ねえ、おにいちゃん。」

玲央さんが戸惑いながらしゃがみ込む。

「なに?」

「チューしないの?」

えっ、と私の顔が真っ赤になる。

「ははは、チューしてほしい?」

「玲央さんっ!」

思わず袖を掴んで制止した。

すると、すぐに親御さんが慌てて子供の手を引っ張っていった。

「すみません……!」と謝る声が遠ざかっていく。


「焦りましたね。」

私が呆れたように言うと、玲央さんがニッと笑って、すっと私の頬にキスを落とした。

「ほら、言われたし。」

「……子供のリクエストで!?」

「違うよ。俺がしたかったの。」

もう、どこまで甘やかしてくれるんだろう。

私は俯きながらも、玲央さんの手をそっと握り返した。

美術館の静かな空気の中、玲央さんは一枚の絵の前で立ち止まっていた。

横顔は真剣そのもの。

「好きなんですか?こういうの。」

そう訊くと、玲央さんは軽く頷いた。
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