15歳差の御曹司に甘やかされています〜助けたはずがなぜか溺愛対象に〜
「俺、若かったから。そういう芸能人と付き合えたってだけで、浮かれてたんだよ。」

玲央さんは、グラスの中の氷をカランと鳴らして、アイスコーヒーを飲み干した。

その横顔はどこか懐かしさを滲ませていて、少し切なかった。

「でも、玉砕。ある日、結婚するからって言われて、それっきりだった。」

「そうだったんですか……」

私も、自分のグラスを持ち上げて口をつけた。

冷たい液体が喉をすべるのに、なぜか胸の奥が苦しくなる。

「若い時の恋愛って、突然なくなるものだよね。」

玲央さんが笑いながら言った言葉に、私は返す言葉がなかった。

だって、私の恋は玲央さんが“初めて”だから。

突然なくなるなんて、考えたこともなかった。

私の中の恋愛は、今、こうして目の前で微笑むこの人しか知らない。

「……私には、玲央さんしかいません。」
< 127 / 297 >

この作品をシェア

pagetop