15歳差の御曹司に甘やかされています〜助けたはずがなぜか溺愛対象に〜
「さっき……玲音の誕生日を聞いたんだ。俺と萌音が別れたあと、ちょうど10か月後に生まれてる……」

私は言葉を失った。頭では理解しようとしても、心がついていかない。

「萌音の話では……俺の家族が、“あの子とは釣り合わない”って……別れろって言ったらしい。だから、妊娠してるって言えなかったって……」

玲央さんは顔を覆った。

「俺、知らなかったんだ。本当に……俺の子だったなんて……」

その姿に、私の心も締めつけられる。

玲央さんを責めることなんて、できなかった。

だって、彼は今、深く傷ついている。

そう、まるで5年前の罪と向き合う少年のように──。

「萌音は、慰謝料もいらない。認知もしなくていいって言ってるんだ。」

玲央さんの声は、どこか遠くで響いているようだった。

「……そうですか。」

それしか言えなかった。

強がりの声が震えたのは、自分でも気づいていた。
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