15歳差の御曹司に甘やかされています〜助けたはずがなぜか溺愛対象に〜
慌てて助手席に乗り込むと、車のドアが自動で閉まり、外のざわめきが嘘のように遠のいた。

「すごいな、女の子達の視線が。」

ハンドルを握った玲央さんが、微笑みながら言う。

ええ、そりゃそうでしょう。

あなたみたいなイケメンが、大学の前に高級車で現れたら注目されて当然だ。

「俺、もしかして来ない方がよかった?」

その言葉に、私はちょっと拗ねたふうに言い返す。

「玲央さん、モテ過ぎですっ!」

「えっ?」

思わず素っ頓狂な声をあげる玲央さんに、私はじとっと睨みを効かせる。

「見ましたよ、あの女子たちの目。完全に“誰あの人⁉”って顔してました。」

「ひよりがそんな顔するの、珍しいな。」

玲央さんは楽しそうに笑いながら車を走らせる。窓の外を見れば、まだ何人かの女子がこちらを見ていた。車の中にいても、その視線は熱い。

「本当に……罪な男ですよ、玲央さんは。」
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