15歳差の御曹司に甘やかされています〜助けたはずがなぜか溺愛対象に〜
大学の構内で、最近やけに視線を感じる。

女の子達が、私を取り囲むようにして話しかけてきた。

「ねえ、今日は一ノ瀬さん来ないの?」

……どうして、名前まで知ってるの?

「どうやって知り合ったの?」

「出会い系?それとも合コン?」

聞かれるのは、そんなことばかり。

私はただ曖昧に笑って、答えを濁した。

けれど――その時だった。

「……あんなの、パパ活じゃん。」

何気なく吐かれた言葉に、空気が凍る。

「え?」

「だって、あの車で毎日迎えに来てるんでしょ?」

その子の目は、軽蔑だった。

「お金、貰ってるんでしょ? 一回いくら?」

笑うような、でも冷ややかな視線。

私の足元から、すうっと色が消えていくようだった。

「ちが……」

言おうとした声は、喉の奥で震えて消えた。

心臓の奥がきゅっと縮こまり、目の前がにじんだ。
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