15歳差の御曹司に甘やかされています〜助けたはずがなぜか溺愛対象に〜
その意味を、玲央さんはすぐに理解した。

「……ひより」

呼吸が少しだけ荒くなったのがわかった。

でも、彼はすぐに私をきゅっと優しく抱き締め直す。

「ありがとう。ずっと、大切にするよ」

その声が震えていたのは、気のせいじゃない。

私もまた、胸の奥がじんと熱くなっていた。

この人に、愛されている。

そう確信できる瞬間だった。

玲央さんの誕生日。

私はこっそり、玲央さんの会社近くにあるレストランを予約していた。

夜景の見える窓際の席。

ちょっと背伸びした雰囲気だけど、今日くらいは特別にしたかった。

だけど、まだひとつ、大事なことが残っている。

プレゼント――玲央さんに似合う、何かを贈りたかった。

会社近くのオフィスビルの横にある、少し敷居の高そうな紳士服店。

ショーウィンドウ越しに見えるネクタイやスーツは、どれもピシッとしていて、まるで玲央さんそのものだった。
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