15歳差の御曹司に甘やかされています〜助けたはずがなぜか溺愛対象に〜
そして中身を見た瞬間、ふっと吹き出すように笑った。

「ネクタイピン?……あはっ!もしかして、黒猫?」

その言い方がなんだか嬉しくて、私はにっこり笑った。

「可愛くて、つい……でも、シンプルだからお仕事でも使えると思って。」

「うん。……ちょうど、欲しかったんだ。」

玲央さんの瞳が、まっすぐ私を見つめる。

その優しい言葉に、心がじんわりと温かくなった。

「ありがとう。大切にするよ。」

私は少し照れながらも、言った。

「気に入ってもらえて、よかったです。」

グラスに残ったワインを一口だけ飲んで、私はそっと息を吐く。

こんな時間が、ずっと続けばいいのに。

心が満たされるとは、きっとこういうことなのだと思った。

そして、食事が終わった私たちは、店を出て静かな夜道を歩いた。

夜風が少し肌寒いけれど、玲央さんがそっと私の手を握ってくれる。

「ねえ、ひより。」
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