15歳差の御曹司に甘やかされています〜助けたはずがなぜか溺愛対象に〜
玲央さんの情熱が、熱い情熱が、私の中を一気に襲った。

「はぁはぁ……」

玲央さんは、私の上にぐったりと倒れ込む。

「ひより、気持ちよかった?」

「……うん。」

私は、玲央さんをぎゅっと抱きしめた。

もう、この温もりを放したくない。


その日は、あいにくの雨だった。

細かく降り続ける雨に、私は傘を差しながら玲央さんの会社のオフィスビルへと足を運ぶ。

「今日は一緒に帰ろう。」

そう言ってくれた玲央さんとの待ち合わせ。

私の胸はふわりと温かかった。

けれど——。

大通りを渡った向こうに、見覚えのある傘が見えた。

ピンクに小さな花模様。あれって、さくらの傘じゃ……?

(なんで、こんなところに?)

不思議に思って、私は人混みを避けながら近づいた。

……そして聞こえてしまった、信じられない言葉。

「ほんとうに、3万で抱けるの?」

中年の男が、軽い調子でさくらに話しかけていた。
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