15歳差の御曹司に甘やかされています〜助けたはずがなぜか溺愛対象に〜
風情たっぷりの空間に、心がほどけていく。

「玲央さん、一緒に入りま……」

そう言いかけて振り向くと、玲央さんはベッドの一番端で、スーツのままうたた寝していた。

「疲れたんですね……」

私はそっと彼の隣に座り、そのまま玲央さんの頭を、自分の膝の上にのせてあげた。

髪を撫でながら、小さく声をかける。

「……ひより?」

玲央さんがまどろみの中で、かすかに目を開ける。

「このまま寝ててください。ゆっくり休んでくださいね。」

優しい声でそう言うと、玲央さんは「ん……」と、安心したように目を閉じた。

静かな部屋に、虫の声と、遠くで湯が流れる音だけが響いていた。

無防備に眠る玲央さんの顔を見つめていると、胸の奥から温かいものが湧いてくる。

静かな寝息。わずかに揺れるまつ毛。

大人なのに、こんなにも無邪気な寝顔があるなんて。

「このままずっと一緒にいられたらいいのに……」

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