15歳差の御曹司に甘やかされています〜助けたはずがなぜか溺愛対象に〜
「あと、玉子と玉ねぎと、パン粉と……」

その言葉に、玲央さんがちょっと驚いた顔をする。

「そんなに入ってるの?ハンバーグって、けっこう手間かかるんだな。」

「手間をかけるのが、美味しさの秘密なんですよ。」

そう言いながら、私は最後にあらびきの黒コショウを手に取った。

「あと、隠し味にこれ。」

瓶を掲げると、玲央さんが目を細めて笑う。

「黒コショウ、隠し味っていうか、けっこう前に出てこない?」

「香りづけなんです。これがあるのとないのとでは、全然違うんですから。」

私が真剣に答えると、玲央さんは素直に頷いた。

「ひよりってさ、料理になるとプロみたいだよね。」

「プロじゃないですけど……玲央さんのために作るなら、頑張れちゃいます。」

「……それ、反則。」

玲央さんが、ちょっと照れくさそうに頭をかいた。

まるで夫婦みたいな、そんなやりとりに胸がくすぐったくなった。
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