15歳差の御曹司に甘やかされています〜助けたはずがなぜか溺愛対象に〜
レジに並ぶ時、玲央さんがさっとカゴを持ってくれる。

「支払いは俺が。」

「えっ、作るのは私ですよ?」

「じゃあ、作る担当と買う担当ってことで。役割分担ね。」

そんなやりとりさえも、全部が愛おしく思える。

――今日は、きっと思い出に残る“ふたりのハンバーグ記念日”になる。

家に戻ると、私はすぐにエプロンを着け、買ってきた材料をテーブルの上に並べた。

「よし……」

髪をまとめて、手を洗い、玉ねぎのみじん切りから始める。

玉ねぎの辛味が目にしみるけれど、それもなんだか心地いい。

炒めた玉ねぎと、牛豚ひき肉、パン粉、卵、そして隠し味の黒コショウをボウルに入れて、手でこねていく。

ぺちん、ぺちんと空気を抜きながら成形していると――

「器用だね。」

背後からそんな声がした。振り返ると、玲央さんがキッチンの端で何かをしていた。

「えっ……」

よく見ると、茹でたマカロニとキュウリをさっと混ぜて、マヨネーズで和えている。
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