15歳差の御曹司に甘やかされています〜助けたはずがなぜか溺愛対象に〜
「ええっと……」言葉を探す私に、さらに追い打ちをかけるようにお母さんが問いかけてくる。

「言えない関係にでも、あるんですか?」

その瞬間、私は自分の中の迷いを振り払った。

――もう、逃げない。

「交際させて頂いています。」

はっきりと、まっすぐに伝えた。

緊張で手のひらが汗ばむ。視線もそらさずに、お母さんの目を見る。

「そう。」

お母さんはじろりと私を見た後、ふっと微笑んだ。

その笑顔は、意外なほど明るくて――逆に、胸が締めつけられるほど安心した。

「玲央も、いい加減女性の一人ぐらい見つけないとね。」

「えっ? 母、そういう感じ?」

思わず素の声が漏れる。

「当たり前でしょ。三十六にもなって、まだ結婚していないのよ?」

あっけらかんとした口調に、思わず吹き出しそうになる。

緊張していた肩の力が、すとんと抜けた。

――よかった。

玲央さんのお母さん、優しい人かもしれない。
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