15歳差の御曹司に甘やかされています〜助けたはずがなぜか溺愛対象に〜
その言葉に、玲央さんが耐えきれなくなったように声を上げた。

「でも、ひよりは……」

「玲央。」

お母さんが静かに、でもきっぱりと遮る。

「あなたを捨てないって、言い切れるの? 二十歳の子がこの先、何十年も、あなたの隣で生きていくと……本当に思っているの?」

私は思わず、玲央さんの手を強く握った。

私の決意を、想いを、ちゃんと感じてほしくて。

だけどお母さんはその手を見て、なおも言う。

「若いのは素敵よ。でも――若すぎるのは、困るわ。」

そう言い残すと、お母さんは振り返ることもなく、海さんに「行きましょう」とだけ告げて、その場を去っていった。

玲央さんの手の温もりだけが、私の指先に残っていた。

私の目からは、ぽろぽろと涙が零れていた。悔しくて、情けなくて、そしてどうしても納得できなくて。

玲央さんがその涙を、指先ですくうようにそっと拭ってくれた。

「玲央さん……私、悔しいです。」
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