15歳差の御曹司に甘やかされています〜助けたはずがなぜか溺愛対象に〜
「出会いがないんですか?」

少し踏み込んだ問いに、玲央さんは苦笑した。

「いや、出会いならあるよ。親が勝手に紹介してくるから」

ああ、そうか。

このくらいの年代、それに彼の立場なら、そういうことも自然にあるのかもしれない。

「でも、紹介されるほど冷めてる自分にも、驚くけどね」

そう言って、玲央さんはわずかに視線を落とした。

それが、ほんの少しだけ――寂しげに見えた。

「ひよりさんは?」

不意にそう聞かれて、私は少し戸惑った。

顔を上げると、玲央さんはまっすぐに私を見ていた。

「彼氏、いるの?」

「……ううん」

私は小さく首を横に振った。

「夢とバイトばっかりで。恋愛の方は、おろそかです」

軽く笑ってごまかしたけれど、言ってみて少し寂しくなった。

大学に入っても、誰かに夢中になるような恋なんて、したことがない。
< 24 / 297 >

この作品をシェア

pagetop