15歳差の御曹司に甘やかされています〜助けたはずがなぜか溺愛対象に〜
「彼氏とどう? ひより。」

不意にさくらが尋ねた。あくまで無邪気な口調。

でもその視線は、どこか探るようだった。
私は笑って、頷いた。

「うん、順調だよ。」

「へぇ、いいなぁ……」

さくらは少し羨ましそうに笑った。でも、それ以上は深く踏み込んでこない。

たぶん、そういうことを聞くのが、今の彼女には精一杯なのかもしれない。

「彼氏さんは、ひよりが就職することをどう思ってるの?」

「うん。自由にしていいって言ってくれた。」

答えながら、自分でも少し照れくさい気がした。

あの人は、いつも私を縛らない。大人の余裕、というやつなのかもしれない。

そのとき、誠一が笑いながら言った。

「さすがオジサン系彼氏。包容力が違う。」

「オジサンじゃないもん。」

私はむくれて言い返したが、そこに棘はない。どこか和やかで、空気が少しだけ緩んだ。
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