15歳差の御曹司に甘やかされています〜助けたはずがなぜか溺愛対象に〜
その日は、さくらと二人で駅前の雑貨屋に立ち寄った。

ふらりと入った店内には、アロマの香りと小さな音楽。

静かに揺れるガラスのモビールが、午後の日差しを反射している。

「出たー。黒猫シリーズ。」

さくらが笑いながら棚を指差す。

黒猫のイラストが描かれたマグカップやポーチ、文具たちが整然と並んでいる。

「大学で使ってるのも、ここで買ってるんだよ。」

そう言って手に取ったマグカップをくるりと回すと、さくらがクスクスと笑った。

「黒猫シリーズは、彼氏さん知ってるの?」

「うん。家でお揃いで使ってるし。」

「え、なにそれ、仲良しすぎじゃん。」

さくらはまた、呆れたような、でも少し照れたような顔で私を見た。

「結婚したら、意外とひよりがリードしそう。」

「それはないよ。玲央さんは完璧だもん。」

そう答えると、さくらはわざとらしくため息をついて、また呆れ顔をした。
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