15歳差の御曹司に甘やかされています〜助けたはずがなぜか溺愛対象に〜
スーパーの隣にあるドラッグストア。

その前を通ったとき、玲央さんがふと私の手を握って、優しく言った。

「……行こっか。」

無理にとは言わなかった。でも、その一言で、私は小さくうなずいていた。

ドラッグストアの中は明るくて、人もまばらだった。

まるで何かを探すふりをして、自然を装いながら、私たちは妊娠検査薬の棚の前に立った。

パッケージがずらりと並んでいる。色とりどりの箱、説明文、価格表示。

どれがいいのかなんて分からない。目が泳ぐ。

「へえ、すごいね。スピード検査だって。」

玲央さんが、ふっと笑いながら一つの箱を手に取った。

その呑気な声に、私は思わず笑ってしまった。

「なんか……普通にお買い物してるみたいだね。」

「うん、ほんとに。」

そのやりとりが、逆に心を落ち着かせてくれる。

不安な気持ちを、少しだけやわらげてくれる空気だった。
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