15歳差の御曹司に甘やかされています〜助けたはずがなぜか溺愛対象に〜
まっすぐで、温かくて、どこか寂しさを秘めた眼差し。

それが、今は私だけを映している。

「誰よりも、幸せにする。」

囁くように言って、玲央さんは私の髪にそっとキスを落とした。

それだけで、胸がいっぱいになっていく。

再び、私の中で彼の熱がふくらんでいく。

深く、優しく、愛を確かめ合うように──

吐息が、かすかに部屋の空気を震わせる。

名前を呼ばれるたび、愛されている実感が心に染み込んでくる。

「ひより……俺の、大切な人……」

その言葉に、私はたまらなくなって、玲央さんをぎゅっと抱きしめた。

「……うん。私も、玲央さんが大切。」

涙のような温かさが、静かに胸を満たしていく。

ふたりの未来が、どんな道になるか分からなくても。

この夜だけは、何よりも確かに──ふたりが繋がっているということだけを、信じた。

そして夜は静かに、更けていった。

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