15歳差の御曹司に甘やかされています〜助けたはずがなぜか溺愛対象に〜
この人のぬくもりが、ずっと遠い存在だと思っていた。

でも今、こんなにも近くにいてくれる。

私はそっと、彼の胸に手を添えた。

何も言わなくても、その腕の強さだけで、すべてが伝わる気がした。

「俺は、ここにいるよ。」

優しい声が、私の耳元に落ちる。

「……はい」

ぽろぽろと零れた涙を、玲央さんが指先でそっと拭ってくれた。

その仕草に、また涙があふれそうになる。

「そんなに、俺に会いたい?」

少し茶化すように笑った声。でもその目は、まっすぐだった。

私は、こくんとうなずいた。言葉にするのが恥ずかしくて。

「毎日来るよ。ひよりさんに会いに。」

「うん……」

それがただの同情でも、優しさでもいい。

彼が私の名前を呼んでくれる、それだけで心が温かくなる。

「だからもう、泣かないで。」

「……はい」

その言葉が、心の奥まで染み込んでいく。
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