15歳差の御曹司に甘やかされています〜助けたはずがなぜか溺愛対象に〜
「あの一ノ瀬グループ傘下、忠一不動産──取締役部長の、橘君かっ!!」

「は、はいっ⁉」

父の顔が、文字通り固まる。

目を見開き、口が開いたまま閉じない。

「まさか……あの時の若手営業マンの橘君が、取締役になってたとは!うちの会社での懇親会で名刺交換したのを、私は覚えてるぞ!」

「っ……会長、そんな昔のことまで……!」

父は混乱と感動と動揺とで、言葉がぐちゃぐちゃになっていた。

「いやぁ……奇遇というか、運命というか……まさか娘さんがうちの息子の婚約者になるとはな!」

「私こそ驚きで……まさかうちの娘が、“あの一ノ瀬家”に嫁ぐとは夢にも……」

両者、次第に握手から肩を叩き合い、ついにはまるで旧知の戦友のような雰囲気に。

そして──

「……ということは、我々はもう“親戚”になるということだな?」

「……は、はい……!」

「ん~!いいぞいいぞ、これでグループの関係もますます強固になるな!」
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