15歳差の御曹司に甘やかされています〜助けたはずがなぜか溺愛対象に〜
私は鏡越しに、少し照れたように笑った。

そう、私は今月──つい数日前、21歳になったばかり。

どうしても「誕生日に合わせて結婚したい」と言ったのは、玲央さんの方だった。

「君が大人になった“その日”に、俺の人生を預けたい。」

そう、指輪を見つめながら言ってくれたあの夜。

胸がきゅっと苦しくなるくらい嬉しくて、泣きながら「はい」と頷いた自分を、私は忘れない。

「……できたよ。」

控室のドアが開いて、玲央さんがタキシード姿で立っていた。

白いシャツにグレーのベスト、落ち着いたトーンのタイ。

どこまでも大人で、どこまでも私の好きな人だった。

「迎えに来た。俺の花嫁。」

「……はい。」

私の手を取ったその瞬間──

この3か月のすべての緊張や不安が、幸せな実感へと溶けていく。

私はもう、迷わない。

この人と、家族になる。

この人と、未来をつくっていく。

「玲央さん、私……ちゃんと、支えられるようになります。」
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