15歳差の御曹司に甘やかされています〜助けたはずがなぜか溺愛対象に〜
翌日のお昼過ぎ。

退院の支度を終えた頃、玲央さんが迎えに来てくれた。

私服の彼は、昨日と同じように少しラフで、それでいて整った佇まいだった。

「準備、できた?」

「はい……ありがとうございます。」

荷物を持ってくれた彼の背中を見つめていると、看護師さんが声をかけてくる。

「こちら、お会計です。」

手渡された請求書を反射的にのぞこうとした瞬間、玲央さんがひょいとそれを取ってしまった。

「あの……」

「支払うって言ったでしょ?」

そう言ってニコッと笑った彼の横顔。

笑ってはいるけれど、本当はどう思っているのだろう。

“義務感”なんじゃないか――そんな不安が胸に刺さる。

窓口に着くと、彼は何のためらいもなくカードを差し出した。

そしてそのカードを見つめている間に、私はぽつりと口にしてしまった。

「あの……これって、今日じゃないとダメですか?」

彼の手が一瞬、止まった。
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