15歳差の御曹司に甘やかされています〜助けたはずがなぜか溺愛対象に〜
胸の奥が、じんわりと熱くなる。

たった一行のその言葉が、玲央さんの声で、心に響いてくる。

私はスマホを抱きしめて、ベッドの上でそっと目を閉じた。

あの夜のぬくもりと、玲央さんの腕の感触を思い出しながら――。

「……こんなの、ずるいよ。」

ベッドの中、スマホの画面を見つめたまま、私はぽつりと呟いた。

副社長の椅子に座る玲央さんの横に、あのマグカップが置かれている。

私が、ほんの気持ちで選んだもの。

でも――それをちゃんと覚えてくれていた。

大切にしてくれていた。

嬉しいはずなのに、どうしようもなく、胸が痛い。

私だけが、玲央さんを追いかけてる。

一緒に過ごした時間は確かにあった。

でも今、その続きを望んでいるのは、きっと私のほうだけ。

玲央さんは、私の未来を想って離れようとしてくれている。

そう分かっているのに、優しさが余計に苦しい。
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