やさしく、恋が戻ってくる
次の日の夜。
「ねえ、こうちゃん……」

眠るにはまだ少し早い夜。
シャワーを浴びて戻ってきた今日子が、少しだけ照れたように、でもどこか期待を含んだ瞳で俺を見た。

「ん?」

「……今日ね、ちょっとだけ、えっちな夢を見ちゃったの」

「……は?」

言葉の意味を脳内で処理するより早く、今日子はにこっと笑った。

「……夢の中で、こうちゃんに、すごくやさしくされてたの。いっぱい、愛してくれて……」

(やばい。……かわいすぎる)

「今日子、それ、俺に言うの反則だからな……」

「え? だって、夢の中のこうちゃんが……」

そう言いながら、彼女は俺のTシャツのすそをちょんっとつまんだ。

「……ねぇ、こうちゃんのしたいように、してもいいよ?」

その一言が、浩司の理性を優しくほどいた。
いや、ほどけたどころじゃない。
一気に崩れ落ちた。
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