あなたに恋する保健室
「なんか病院みたいだね、これとか」
薬品棚には、体温計、絆創膏やガーゼ、包帯、消毒液、膿盆などのほかに私が使いたいものもいくつか増やしていた。
パルスオキシメーター、血圧計、聴診器など緊急時に何かと重宝されるバイタルサイン測定に必要なものとか。
子どもたちにとっては普段目にしないような物品だろう。でも、病院に入院したことがあったり、お見舞いに何度も行っていたらまた違った捉え方もあるだろうか。
「私がいざって時に必要になりそうなものを勝手ながら増やして置いておいたの」
私は穏やかな声色で答える。
「そうなんだ。今まで血圧測るのとか保健室で見たことなかったからさ」
「そうだよね。あのカゴに全部まとめておいて、どこかで生徒が倒れた! とかあったらすぐ持っていけるように誰でも見える位置に置いておいたの。そしたら、もし私が現場から離れられない場合になっても、誰かに頼んで持ってきてもらうとかできるかもだしね」
ほかの養護教諭の先生がどうやって急病者の対応をしていたかは記録でしかわからない。
だからこれはあくまで私のやり方。看護師だった頃のクセでもある。
「へぇそうなんだ。カッコイイね、看護師って感じ」
「そうかな?」
そんな真っ直ぐな言葉で子どもから褒められることもまずないから、かっこ悪く照れてしまう。
「うん、かっこいいよ。先生は」
そう言って氷室さんは立ち上がり、薬品棚の中をじっと見つめる。
「私も先生みたいに、何かできたら良かったのにって思うんだ」
彼女は薬品棚の扉に手を添えながら、私を見つめていた。
その視線を感じた私は、一度彼女を見て手を止めた。
「詳しく聞いてもいいかな? 一緒にベッドメイキングしながらさ」
「うん」
薬品棚には、体温計、絆創膏やガーゼ、包帯、消毒液、膿盆などのほかに私が使いたいものもいくつか増やしていた。
パルスオキシメーター、血圧計、聴診器など緊急時に何かと重宝されるバイタルサイン測定に必要なものとか。
子どもたちにとっては普段目にしないような物品だろう。でも、病院に入院したことがあったり、お見舞いに何度も行っていたらまた違った捉え方もあるだろうか。
「私がいざって時に必要になりそうなものを勝手ながら増やして置いておいたの」
私は穏やかな声色で答える。
「そうなんだ。今まで血圧測るのとか保健室で見たことなかったからさ」
「そうだよね。あのカゴに全部まとめておいて、どこかで生徒が倒れた! とかあったらすぐ持っていけるように誰でも見える位置に置いておいたの。そしたら、もし私が現場から離れられない場合になっても、誰かに頼んで持ってきてもらうとかできるかもだしね」
ほかの養護教諭の先生がどうやって急病者の対応をしていたかは記録でしかわからない。
だからこれはあくまで私のやり方。看護師だった頃のクセでもある。
「へぇそうなんだ。カッコイイね、看護師って感じ」
「そうかな?」
そんな真っ直ぐな言葉で子どもから褒められることもまずないから、かっこ悪く照れてしまう。
「うん、かっこいいよ。先生は」
そう言って氷室さんは立ち上がり、薬品棚の中をじっと見つめる。
「私も先生みたいに、何かできたら良かったのにって思うんだ」
彼女は薬品棚の扉に手を添えながら、私を見つめていた。
その視線を感じた私は、一度彼女を見て手を止めた。
「詳しく聞いてもいいかな? 一緒にベッドメイキングしながらさ」
「うん」