あなたに恋する保健室
過去の私とどこか似ている気がする……。
私は大学卒業後、上京して都内の総合病院の循環器病棟の看護師として三年間勤務した。
人手不足に加え、そもそもの業務量が多い部署でもあり、忙しい日々を送っていた。
そんな中で、急変で亡くなる患者さんを何人も見送ってきたわけだが……。
私はその現場に何度立ち会っても、看取りやエンゼルケア、家族のグリーフケアといったものに慣れることはできなかった。
むしろ、業務として淡々とこなされるそれらに心が参ってしまい、死の現場から逃げるように退職したのだった。
「氷室さんはもしかすると、まだ傷が癒えていないのかもしれない──」
そんな考えが過ぎったのは何故なのか。
彼女の情報がびっしりと書かれたノートを読んで、過去の自分を思い出してしまったから?
私がまだ、《あの頃のまま》心を置き去りにして目を逸らしてしまっているから?
わからない。
でも、彼女と向き合わなきゃいけないと、心が訴えてきた。
それは私が養護教諭だからということと、私というひとりの人間が彼女と真剣に向き合わなくてはいけないと感じたから。
私は大学卒業後、上京して都内の総合病院の循環器病棟の看護師として三年間勤務した。
人手不足に加え、そもそもの業務量が多い部署でもあり、忙しい日々を送っていた。
そんな中で、急変で亡くなる患者さんを何人も見送ってきたわけだが……。
私はその現場に何度立ち会っても、看取りやエンゼルケア、家族のグリーフケアといったものに慣れることはできなかった。
むしろ、業務として淡々とこなされるそれらに心が参ってしまい、死の現場から逃げるように退職したのだった。
「氷室さんはもしかすると、まだ傷が癒えていないのかもしれない──」
そんな考えが過ぎったのは何故なのか。
彼女の情報がびっしりと書かれたノートを読んで、過去の自分を思い出してしまったから?
私がまだ、《あの頃のまま》心を置き去りにして目を逸らしてしまっているから?
わからない。
でも、彼女と向き合わなきゃいけないと、心が訴えてきた。
それは私が養護教諭だからということと、私というひとりの人間が彼女と真剣に向き合わなくてはいけないと感じたから。