あなたに恋する保健室
「十二歳の頃、当時八歳の弟を白血病により亡くす。それ以降、人と関わることを苦痛に思うようになった。現在、学校に行きたいと思っているが、身体がついてこないと話す。本人は『もう受容できているから問題ない』と話すが……」
私は書かれている情報を理解するために小さな声でブツブツと呟くようにゆっくり何度も繰り返して読んでいく。
食い入るようにノートを読んで、氷室さんがどんな境遇でどんな思いを抱えてきたのかが少しずつわかってきた。
きっとこの子は私がいなくても、いつか自分で心の傷を癒すことができるかもしれない。そのくらいしっかりした子だったのだと感じた。
そういった『しっかりした子』は、先生が気にかけて何かしなくても大丈夫なことが多い。だから、先生という大人から心配される機会が少なくなってしまう。いつも、大丈夫です、と言ってしまう。
私もそういう子どもだったから、なんとなくわかる気がする。
大人は自分を見てくれないという諦めに似た感情。
「ひとりで抱え込まないでほしいな……」
切実な願いだった。
ひとりでも頑張れてしまう子だからこそ、自分の弱みを明かしたくないこともあるだろう。
そんな子にとっても、私という存在や保健室という場所が心の安らぎになれるといいな、と思った。
私は書かれている情報を理解するために小さな声でブツブツと呟くようにゆっくり何度も繰り返して読んでいく。
食い入るようにノートを読んで、氷室さんがどんな境遇でどんな思いを抱えてきたのかが少しずつわかってきた。
きっとこの子は私がいなくても、いつか自分で心の傷を癒すことができるかもしれない。そのくらいしっかりした子だったのだと感じた。
そういった『しっかりした子』は、先生が気にかけて何かしなくても大丈夫なことが多い。だから、先生という大人から心配される機会が少なくなってしまう。いつも、大丈夫です、と言ってしまう。
私もそういう子どもだったから、なんとなくわかる気がする。
大人は自分を見てくれないという諦めに似た感情。
「ひとりで抱え込まないでほしいな……」
切実な願いだった。
ひとりでも頑張れてしまう子だからこそ、自分の弱みを明かしたくないこともあるだろう。
そんな子にとっても、私という存在や保健室という場所が心の安らぎになれるといいな、と思った。