オフィスでは忠犬、でも二人きりになると獣でした~年下部下の甘すぎる独占愛~
「誰か、コピーお願い!」

忙しい手を止めずに書類をかざすと、決まって現れるのは藤堂悠真だった。

「はい、やっておきますね。」

「誰か、電話出て!」

「はい、お電話ありがとうございます!アドリクス営業部の藤堂です!」

受話器を取る声も、彼のもの。

「あー、誰か車、運転してぇ!」

「課長、運転しますよ。資料は持ちました?」

「ねぇ、今夜残業できる人!」

「いけます。夕飯はあとで食べますんで。」

……全部、藤堂君。

いつの間にか彼は、この営業部の“何でも屋”として定着していた。

社内では「藤堂主任って何者っすか」「絶対もう一人いるよね」と噂され、後輩たちにもすっかり顔を覚えられている。

彼が来てから、正直、部署の回転スピードは目に見えて上がった。

でも――私にだけ、時々見せる“妙な視線”だけは、どうにも引っかかるのだ。

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