オフィスでは忠犬、でも二人きりになると獣でした~年下部下の甘すぎる独占愛~
コピー用紙の箱を持ってきた藤堂君が、何のためらいもなく、手際よくトレーに紙をセットする。

その動作はいつも通り。

なのに――私はなぜか、鼓動が早くなっていた。

「課長、コピーできますよ。」

そう言って彼が立ち上がった瞬間、不意に――彼の顔が、すぐそこにあった。

「あっ……」

キスされそう、と思った時にはもう――彼の唇が、私の唇を塞いでいた。

「んんっ……」

驚いて引こうとした私の身体を、彼の腕がぎゅっと抱き寄せる。

「課長……男には、隙だらけですよ。」

耳元に落とされたその低い声。

わんこなんかじゃない。

完全に、今の彼は――“オス”だった。

さっきまでと同じ空間なのに、空気の密度が変わった気がする。

腕の中、強引だけど優しくて、温かくて。

でも何よりも――熱い。

頭では「だめだ」と叫んでいるのに、身体が、唇が、彼を拒めなかった。

私は、もうわかってしまった。

この男――わんこの皮をかぶった、私だけを狙うケダモノなんだ。
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