姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―
キッパリと言い切ったその言葉に、広瀬真の方を見る。
言葉の強さに違わず凛とした表情に、何故か気持ちが上向きになった気がした。
「父親も周りの奴らも相変わらず俺を“広瀬の跡取り”としか見てねぇけど、お前らは“俺”を“俺”として見てるだろ。
そういう居場所があるってだけで心持ちが違うっつーか……」
言っているうちに少し恥ずかしくなってきたのか、広瀬真はフンと鼻を鳴らしてそっぽを向く。
そして、咳払いしてまた正面に向き直った。
「――とにかく!言いたいのは家ん中がどうでも、それ以外の場所で救われることもあるってことだ!」
「それを言うなら俺もだな〜。」
榛名聖も笑いながら頷く。
「相変わらず家族仲最悪だけどさ。
ひーちゃんに怒られて、俺の居場所があったって気付いてから、かなり生きやすくなったんだよねぇ。」