姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―
「だからね、ひーちゃん。俺たちができることって、“今まで通り普通に過ごすこと”なんじゃないかなぁ?
涼ちゃんもそれを望んでると思うよ?」
「だな。変わったのは俺らが涼介の過去を知ったってことだけで、涼介自身はなんも変わってねぇしな。
……だからグズグズ考えんのはやめて、とっとと元通りうるさくしとけ。」
そう言って広瀬真に軽くおでこを弾かれた。
まあ確かに、近江涼介は自分の内情を知られたくないと思ってるみたいだった。
私達が変わらないことは大事なのかも。
でも、でも、なぁ――……
「本当にそうなのかなぁ……?」
納得しきれないモヤモヤを言語化できないまま、私は曖昧に頷いた。