姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―
ファーストフードの「スマイルください」的な注文ってこと?
突然自分を注文されて流石の榛名聖も困惑する中、「あっ」と声を出したのは広瀬真だった。
「見ろこれ、メニュー表にも多分書いてある。」
そう言って指さしたのはショーウィンドウの裏側。
私と近江涼介はガラス越しの店員が商品を判別する用の表示を見て、榛名聖は手元のメニュー表を見た。
1段目のおにぎりが並んだ4枚のバットそれぞれに、女の丸文字で“この段は1人いずれか一つまで”のメモ。
それから、“近江君作” “広瀬君作” “榛名君作” “藤澤姫作”というバットごとの表示がついている。
ていうか何で私だけ呼び捨て?
女共め、さっきから覚えておけよ。
「朝、人手が足りないからって作らされたのはこのためか。」
近江涼介が顔色ひとつ変えずにため息をつく。
「俺ら以外の全員で結託してやったなこれ。」
「準備ほぼ参加しなくていいって言われてたし、俺達を戦略的に使う作戦練ってたんだろうな。」
「ハメられた!悔しいぃ!」