姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―
――――
――……
「あっれぇ?なんか今、まーくんの叫び声が聞こえたような?」
「……いつものやつだろ。」
「そだねぇ。」
姫達のいる部屋から2部屋離れた室内で、涼介と聖は平和に次の講義の準備をしていた。
遠巻きに女子達が熱視線を送っているのを、2人は意にも介さない。
「友達できて、ひーちゃんの復讐とやらも落ち着くと思ったけど。
ぜーんぜんだったね⭐︎」
あはは〜、と聖は真意の見えない緩い笑顔をしている。
涼介は次の講義で使う英語のテキストをパラパラと捲りながら無感情にこう言った。
「あいつの女に対する印象が変わらない限り、無理だろ。
聖がずっとヘラヘラしてんのと一緒。」
一瞬の間。
だけど聖の表情に変化はなく、ゆらゆらと揺蕩う様は崩れない。
「えー、りょーちゃん辛辣〜。」
おどけた口調に、涼介は一切応じない。
会話が終わらぬうちに、次の始業を告げるアラームが鳴る。
「――でも、そうだねぇ。」
クラスメイト達がバタバタと一斉に席に戻る喧騒にかき消され、珍しく無機質に呟いた言葉は誰の耳にも届かなかった。
――……
「あっれぇ?なんか今、まーくんの叫び声が聞こえたような?」
「……いつものやつだろ。」
「そだねぇ。」
姫達のいる部屋から2部屋離れた室内で、涼介と聖は平和に次の講義の準備をしていた。
遠巻きに女子達が熱視線を送っているのを、2人は意にも介さない。
「友達できて、ひーちゃんの復讐とやらも落ち着くと思ったけど。
ぜーんぜんだったね⭐︎」
あはは〜、と聖は真意の見えない緩い笑顔をしている。
涼介は次の講義で使う英語のテキストをパラパラと捲りながら無感情にこう言った。
「あいつの女に対する印象が変わらない限り、無理だろ。
聖がずっとヘラヘラしてんのと一緒。」
一瞬の間。
だけど聖の表情に変化はなく、ゆらゆらと揺蕩う様は崩れない。
「えー、りょーちゃん辛辣〜。」
おどけた口調に、涼介は一切応じない。
会話が終わらぬうちに、次の始業を告げるアラームが鳴る。
「――でも、そうだねぇ。」
クラスメイト達がバタバタと一斉に席に戻る喧騒にかき消され、珍しく無機質に呟いた言葉は誰の耳にも届かなかった。