姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―
金髪が家の引き戸を開ける。
(ここは……旅館かな??)
玄関を一歩入った瞬間、空気が変わる。
音が吸い込まれるような静けさ。
私が知っている“家”じゃない。
今日の私はどこかの扉が開くたびに驚いている。
なんか本物の木みたいな柱もあるし。
玄関だけでも大人が10人押し掛けてももまだ余るくらいの広さがあった。
「父さん、母さん、帰りました。」
――え、誰?
芯の通った声と丁寧な言葉遣いに、今日イチ驚く。
発したのは紛れもなく隣にいる金髪だ。
今までの口の悪さはどこいった?
キャンキャンうるさい喚き声、忘れたの?
横目でチラ、と金髪を見ると近江涼介を彷彿とさせる無表情。凛々しささえ感じるほどだ。
調子狂うな、と思っていると奥から浅葱色の着物を着た上品な女性がやってきた。
「真さん、おかえりなさい。あら、この方が……。」
「母さん、ただいま帰りました。
こちらは“僕”がお付き合いさせてもらってる、同じクラスの藤澤姫さんです。」
僕ゥ!?
「……っ!」
――いけないいけない。
あまりのキャラ変……変更どころじゃない、中身誰か違うやつ入ってない?ってくらい普段と違う金髪に笑いそうになっちゃった。
心の中で深呼吸してー……。
「初めまして。藤澤姫と申します。
あの、これつまらないものですが……。」
渾身のいい子スマイルで会釈して、手土産を差し出す。
どうこの笑顔!近所のお爺ちゃんお婆ちゃんには評判いいんだけど。
私の煌めく笑顔に、金髪母は柔和で落ち着いた笑みを返した。
(ここは……旅館かな??)
玄関を一歩入った瞬間、空気が変わる。
音が吸い込まれるような静けさ。
私が知っている“家”じゃない。
今日の私はどこかの扉が開くたびに驚いている。
なんか本物の木みたいな柱もあるし。
玄関だけでも大人が10人押し掛けてももまだ余るくらいの広さがあった。
「父さん、母さん、帰りました。」
――え、誰?
芯の通った声と丁寧な言葉遣いに、今日イチ驚く。
発したのは紛れもなく隣にいる金髪だ。
今までの口の悪さはどこいった?
キャンキャンうるさい喚き声、忘れたの?
横目でチラ、と金髪を見ると近江涼介を彷彿とさせる無表情。凛々しささえ感じるほどだ。
調子狂うな、と思っていると奥から浅葱色の着物を着た上品な女性がやってきた。
「真さん、おかえりなさい。あら、この方が……。」
「母さん、ただいま帰りました。
こちらは“僕”がお付き合いさせてもらってる、同じクラスの藤澤姫さんです。」
僕ゥ!?
「……っ!」
――いけないいけない。
あまりのキャラ変……変更どころじゃない、中身誰か違うやつ入ってない?ってくらい普段と違う金髪に笑いそうになっちゃった。
心の中で深呼吸してー……。
「初めまして。藤澤姫と申します。
あの、これつまらないものですが……。」
渾身のいい子スマイルで会釈して、手土産を差し出す。
どうこの笑顔!近所のお爺ちゃんお婆ちゃんには評判いいんだけど。
私の煌めく笑顔に、金髪母は柔和で落ち着いた笑みを返した。