君と青空



__________________



ドンッ



たまたま座っていた私の肩に遊星さんの手が当たって私に寄りかかってしまった遊星さん。


すると



「うぇーーー!!きっしょ!!!!バイ菌移るんだけどきもー笑笑」


と遊星さんが私をチラ見ながら満面の笑みで紅海弥さんの体に私を触ってしまった手を擦り付ける。


「うわぁっ!やめてよきっしょい笑」


自分に向かって消毒をかける紅海弥さん。





「石田菌移るやん笑笑」




そう言った途端、大爆笑が起こる3組。



「うわぁっ、なら石田菌移るから石田が触ったとこ全部消毒しなぁ笑笑!」


裕樹さんが満面の笑みでそこらじゅうに消毒をかける。


「やめなよ裕樹ぃ、笑笑」


女子が笑って止めるふりをする。


「でもお前らも石田菌よりは消毒菌の方がいいだろ笑?」


「たしかに笑笑」



遊星さん…………なんで……?


羽奈のことがあったから…………?


それとも裕樹さんのことが好きだっていうデマが流れたから……?




…………………………いや、デマじゃないな。


私が勝手についた場を盛り上げるための嘘だ。




つまりこうなったのは自分のせい。


誰のせいでもない。








自分のせい……



私のせい……



日奈のせい……





そう自分に言い聞かせる。


二田先生がいない教室は嫌な大爆笑がまだ続いていた。



< 28 / 43 >

この作品をシェア

pagetop