君と青空



梅雨明けの日と言われた6月下旬の帰りの会。








移動教室から戻ってきた時、


みんながニヤニヤして私を見ていた。


どうしたことかと思ってよく見てみると



私の机から大げさに離れた近くの人たちの机。


   








あっ…………



 







居場所ないんだな。


私は。









しーんっとなった空気だからのクスクスとした笑い声だけが響く教室。






ガラガラ…

 
「…どうした?」



二田先生が言う。


だが、すぐに私の机を見て、


なんとも言えない表情になった二田先生。




「あーあ、先生来ちゃった〜!」


「机戻さなきゃ〜!」


大きな声で裕樹さんが言って机を戻す。


二田先生はぼーっとしていた。



だけどすぐに私の方に視線をやる。



私は目を合わせないように、私がこんなんで傷つく人間だとわからないように目を伏せた。



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