もう女じゃないなんて、言わせない
私はただ頷いて、ついていった。

エレベーターに乗り込む。

静かに閉まる扉。ゆっくり上がる感覚。

5階。

たった数十秒の上昇なのに、やけに長く感じた。

東條はずっと、私の手を握ったまま。

指先が重なるたびに、心臓の鼓動が速くなる。

扉が開く。

廊下は、思ったよりも静かで、空調の音だけが響いていた。

私たちは並んで歩き、選ばれた部屋のドアの前まで来る。

東條がカードキーを差し込む。

ピッと音がして、ドアが開く。

私は、ほんの一瞬だけ立ち止まった。

このドアの向こうにあるものが、どれほどの意味を持つか分かっていたから。

東條が振り返って、私の手を引く。

「……大丈夫だよ。」

その一言に背中を押されて、私は頷いた。

そして、二人で部屋の中に入った。

やけに広くて、落ち着いた照明の部屋。

ベッドは大きくて、シーツはきれいに整えられている。

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