もう女じゃないなんて、言わせない
食事を終え、部屋に戻った私たちは、しばらく無言だった。

ふかふかのベッドに身を沈めた悠真が、ぽつりとつぶやく。

「……はぁ、疲れた。」

その言葉に、胸が詰まる。

きっと、私と過ごすこの夜に気を張っていたのだろう。

慣れているように見えても、彼だって本気だったのかもしれない。

「……ごめん。」

私は反射的に謝っていた。

「気を遣わせてしまって。」

すると悠真は、何も言わずに私のそばに来て、そっと、自分の手を私の手の上に重ねた。

あたたかかった。

まるで言葉よりも、先に気持ちを伝えるみたいに。

「気を遣うって、悪いことじゃないよ。」

悠真は、ゆっくりと目を細めて言った。

「俺、料理の味なんてほとんど覚えてない。ずっと、優香が気に入ってくれるかだけ見てたから。」

その一言に、胸の奥がふわっと緩んで、
思わず、涙がつぅと流れた。

嬉しくて。
苦しくて。
信じたくて。
でも、怖くて。
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