もう女じゃないなんて、言わせない
東條が止める間もなく、私は画面に映った通知を確認した。

そこには、こう書かれていた。

『舞花ちゃん(23)からメッセージが届いています』

一瞬、笑うべきか引くべきか、判断がつかなかった。

「……出会い系じゃん。」

「まあな。たまには、抜く時抜いとかないと。」

軽く笑って言う東條に、私は返す言葉が見つからなかった。

この人、まだ現役なんだ――。

40歳を過ぎても、ちゃんと男として生きている。

女から求められ、応えて、ちゃんと"こなして"いる。

それに比べて私はどうだろう。

一年、誰にも触れられていない身体。

触れられたくないわけじゃない。

ただ、誰にでも抱かれたいわけでもない。

恋が欲しい。でも、遊びなんていらない。

「……すごいね。東條は。」

ぽつりと出た言葉は、褒め言葉でも皮肉でもなかった。

自分でも、自分の気持ちがよく分からなかった。
< 5 / 54 >

この作品をシェア

pagetop