「ふしだら聖女め!」と言われて辺境に追放されましたが、子どもたちとほっこり幸せに暮らします(ただし、聖騎士団長が待ち伏せしていた!)
「もう君たちの顔など見たくない。特にふしだら聖女の顔はな。王都にいれば、何かのきっかけで君の顔を目にしてしまうかもしれない。だから、追放だ。君には辺境の町ミュリの修道院がお似合いだろう。あそこには子どもたちのための養護院も併設されているからな。子連れの君に、僕からの温情だよ」
どこが温情なのか、養護院があるというのが温情とでも言うのか。
そのときまた、ミーティアがローブの裾をつんつんと引っ張った。
「リディお姉ちゃん。ミーはどこでもだいじょうぶよ。リディお姉ちゃんとアルがいれば、どこでもいいよ」
母親に逃げられ、父親は仕事で不在にし、寂しい思いをしているだろうに、ミーティアはいつも明るく振る舞っている。その健気さに胸が熱くなる。
「ミーティア。心配かけてごめんね」
リデーレはヴィンラントを真っすぐに見つめた。
「王太子殿下のお言葉のままに」
深々と頭を下げる。
「ふん。わかったなら、さっさと部屋を出ていけ」
ビシッと腕を振って彼が指で示した先には、この部屋の出入り口の扉がある。そこから出ていけとでも言いたいようだ。
どこが温情なのか、養護院があるというのが温情とでも言うのか。
そのときまた、ミーティアがローブの裾をつんつんと引っ張った。
「リディお姉ちゃん。ミーはどこでもだいじょうぶよ。リディお姉ちゃんとアルがいれば、どこでもいいよ」
母親に逃げられ、父親は仕事で不在にし、寂しい思いをしているだろうに、ミーティアはいつも明るく振る舞っている。その健気さに胸が熱くなる。
「ミーティア。心配かけてごめんね」
リデーレはヴィンラントを真っすぐに見つめた。
「王太子殿下のお言葉のままに」
深々と頭を下げる。
「ふん。わかったなら、さっさと部屋を出ていけ」
ビシッと腕を振って彼が指で示した先には、この部屋の出入り口の扉がある。そこから出ていけとでも言いたいようだ。