人質になったら敵総長に執着監禁されてます・・・?
甘すぎる日常
髪を梳かれる。
額や頬、首筋に柔らかいものが触れる。
「────」
声が聞こえる。
重い瞼を持ち上げると、そこにはぼんやりと長方形も薄いものが目に入った。
これ・・・朱羅の、ピアスだ。
「おはよう、縫ちゃん。気分はどう?」
「大丈夫・・・」
パチパチと瞬きをするとだんだん周りが見えてきて、自分の今の状況に驚いた。
「え・・・っと、ずっとこのままでいたの?」
「ん?・・・あぁ、うん、そうだね」
「えぇ!腕痛いでしょ?大丈夫?」
なんと、ずっとお姫様抱っこの状態だったのだ。
朱羅はソファーに座っているとはいえ、眠っていたから全体重をかけていただろうし、腕も膝も痛くなってたんじゃ・・・。
「・・・縫ちゃんは優しいね、敵の心配するなんて」
「これから一緒に住むんでしょ?今更、敵味方なんて考えてないよ」
「っふふ、そっか。そうだね、縫ちゃんは俺のお姫様だもんね」
「・・・ん?なんか違うけど」
さっきからお姫様とか言ってるけど、私はどちらかというと蒼翼狼の姫なんだよ・・・。
「・・・ってちょっと待って⁉私が寝てるとき、なにもしてないよね⁉」
ありそうだ、非常にありそうだ・・・!
遊び人・・・っていうかホストが天職と言われても疑わないレベルの人だもん、朱羅は・・・!
「えー・・・?な~・・・ぁんにもしてない、よ」
「なんでそんなわかりやすくたじろぐの!なにしたか訊いてほしいんでしょ!」
「大正解♡縫ちゃんは俺のことよぉくわかってんね。まだ数時間しか経ってないけど」
「目が語ってる・・・!」
嫌だ、こんな人と半年間同じ空間なんて・・・!
一週間で精神がなくなってそうだよ・・・!
「で?訊いてよ縫ちゃんっ♡」
こんなこと思ったのは初めてだ、この人なんか猫を構いたくて仕方がない(猫にはウザがられている)ようにしか見えない。
「訊きません・・・・!絶対後悔するもん!」
「え~?甘々な雰囲気になるだけだよ~」
やだよ、私初対面の人と、甘々な空気になりたいと思うほど、恋愛に飢えてない・・・!!
誰でもいいわけじゃないもん、私は好きな人がいい。
「縫ちゃん?なに考えてるのかな?」
「なんでもないでーす・・・」
「ふ~ん?なんか俺に隠し事みたいだし・・・俺から、縫ちゃんになにをしたのか、発表しちゃいま~す!」
「しないで・・・!」
全力で朱羅の胸を押し返し、腕の中から抜け出す。
どんな育て方をしたらこんな子に育っちゃったの、親御様・・・!
「え?なに想像してるの?縫ちゃん」
「想像してるんじゃなくて、危機を察知してるの!」
額や頬、首筋に柔らかいものが触れる。
「────」
声が聞こえる。
重い瞼を持ち上げると、そこにはぼんやりと長方形も薄いものが目に入った。
これ・・・朱羅の、ピアスだ。
「おはよう、縫ちゃん。気分はどう?」
「大丈夫・・・」
パチパチと瞬きをするとだんだん周りが見えてきて、自分の今の状況に驚いた。
「え・・・っと、ずっとこのままでいたの?」
「ん?・・・あぁ、うん、そうだね」
「えぇ!腕痛いでしょ?大丈夫?」
なんと、ずっとお姫様抱っこの状態だったのだ。
朱羅はソファーに座っているとはいえ、眠っていたから全体重をかけていただろうし、腕も膝も痛くなってたんじゃ・・・。
「・・・縫ちゃんは優しいね、敵の心配するなんて」
「これから一緒に住むんでしょ?今更、敵味方なんて考えてないよ」
「っふふ、そっか。そうだね、縫ちゃんは俺のお姫様だもんね」
「・・・ん?なんか違うけど」
さっきからお姫様とか言ってるけど、私はどちらかというと蒼翼狼の姫なんだよ・・・。
「・・・ってちょっと待って⁉私が寝てるとき、なにもしてないよね⁉」
ありそうだ、非常にありそうだ・・・!
遊び人・・・っていうかホストが天職と言われても疑わないレベルの人だもん、朱羅は・・・!
「えー・・・?な~・・・ぁんにもしてない、よ」
「なんでそんなわかりやすくたじろぐの!なにしたか訊いてほしいんでしょ!」
「大正解♡縫ちゃんは俺のことよぉくわかってんね。まだ数時間しか経ってないけど」
「目が語ってる・・・!」
嫌だ、こんな人と半年間同じ空間なんて・・・!
一週間で精神がなくなってそうだよ・・・!
「で?訊いてよ縫ちゃんっ♡」
こんなこと思ったのは初めてだ、この人なんか猫を構いたくて仕方がない(猫にはウザがられている)ようにしか見えない。
「訊きません・・・・!絶対後悔するもん!」
「え~?甘々な雰囲気になるだけだよ~」
やだよ、私初対面の人と、甘々な空気になりたいと思うほど、恋愛に飢えてない・・・!!
誰でもいいわけじゃないもん、私は好きな人がいい。
「縫ちゃん?なに考えてるのかな?」
「なんでもないでーす・・・」
「ふ~ん?なんか俺に隠し事みたいだし・・・俺から、縫ちゃんになにをしたのか、発表しちゃいま~す!」
「しないで・・・!」
全力で朱羅の胸を押し返し、腕の中から抜け出す。
どんな育て方をしたらこんな子に育っちゃったの、親御様・・・!
「え?なに想像してるの?縫ちゃん」
「想像してるんじゃなくて、危機を察知してるの!」