「妃に相応しくない」と言われた私が、第2皇子に溺愛されています
「特に、おまえの政治手腕。あれほどの者は他にいない。おまえはよくやってきた。ずっと、この国の礎を築いてきたのだ。」

クラウディオ殿下の瞳が、かすかに揺れる。

そのとき──

国王は、そっとクラウディオの手を取り、もう片方の手でカイルの手を取った。

そして二人の手を重ね合わせるようにして言った。

「クラウディオ。おまえが本気でカイルを皇太子に据えるというのなら……──おまえが摂政になれ。」

「……っ!」

クラウディオの目が見開かれる。

「摂政……ですか。つまり、カイルの補佐役ということ……?」

王は首を横に振る。

「いや。“補佐”ではない。おまえはカイルと“並び立つ”のだ。」

その言葉に、クラウディオは息を呑んだ。

そしてカイルもまた、驚きの面持ちで兄を見た。

「兄上……」

「王位とは、時代によって姿を変える。剣と勇気で民を守る者。そして、知恵と交渉で国を導く者。おまえ達二人ならば、それが同時に叶う。」
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