「妃に相応しくない」と言われた私が、第2皇子に溺愛されています
「いいよ、そんな堅苦しくしなくても。カイルとセレナ、二人にどうしても話しておきたいことがあるんだ。」

少しだけクラウディオが視線を逸らした、その時だった。

コツン、コツンと響く足音とともに、ドアが開く。

「ティアナ……?」

カイルが、目をぱちくりさせながら名前を呼んだ。

その後ろに、クラウディオが立ち上がり、ティアナの手をとった。

「実は──摂政になったのをきっかけに結婚しようとなったんだ。」

「……えっ⁉」

私の声が、思わず上ずる。

カイルも思わず席を立ち、驚いたように二人を見る。

「そんな……いつから……?」

ティアナは少し頬を赤らめながらも、しっかりとクラウディオの腕を取りながら答えた。

「旅の前から……ほんの少しだけ。でも、浄化の任に就く中で、私たちの想いは深まっていきました。」

「兄上……ティアナと……?」

カイルが呆然とする中、クラウディオは珍しく照れたような笑みを見せた。
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