「妃に相応しくない」と言われた私が、第2皇子に溺愛されています
「おまえたちには、もっと早く話すべきだったな。でも、ようやく正式に伝えられる時が来たと思って。」

「驚かせてしまって、申し訳ありません……でも私……殿下を一人の男性としてお慕いしているんです。」

ティアナの言葉はまっすぐで、曇りがなかった。

その姿に、心の中で少しだけ胸を撫で下ろした。

──ああ、この人は。

カイルではなく、最初からクラウディオ殿下を見ていたのだ。

「……そうだったんですね。」

私がそう言うと、ティアナは深く頭を下げた。

「今後も、聖女としての役目は変わりません。ですが、これからは殿下の隣に立てるよう、私も努力してまいります。」

クラウディオは静かにティアナの手を包み込むように握る。

「国王に、結婚の意思を伝える。ティアナを妃に迎えたいと。」

驚きと、わずかな感動が広間に満ちていった。

そして、カイルは同時に、ふっと笑みをこぼす。
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