「妃に相応しくない」と言われた私が、第2皇子に溺愛されています
「兄上、祝福します。」

「はい、どうかお幸せに──」

それは、ずっと心に引っかかっていた“疑念”や“すれ違い”が、ようやく晴れる瞬間だった。

そしてこの日を境に、四人の関係は、新たな信頼で結ばれていく。

王宮中央に位置する「戴冠の間」は、今朝から厳粛な空気に包まれていた。

重厚な絨毯の先には王位に座す国王。

その前に膝をついたのは、第2皇子──カイル・ヴェルナーグ。

「第2皇子、カイル・ヴェルナーグ。」

国王の声が響く。玉座の間に集まった貴族、神殿関係者、軍、そして民衆の代表たちが静まりかえる。

「そなたに、皇太子の座を任せる。次代の王として、国を導く覚悟はあるか?」

カイルは、胸に聖剣の柄をあて、深く頭を垂れる。

「はっ!」

そして次の瞬間、堂々と顔を上げ、剣を高く掲げて宣言した。

「全身全霊をかけ、この国の為に、国務を全う致します!」

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