甘い独占欲と溺愛で、もう絶対離さない。


パンッとピストルの音が響いて、選手たちが走りだす。


……どうしてだろう。
こんなに目を奪われるのは、どうして千紘くんなんだろう。

千紘くんだけ、まるでスポットライトが当たったみたい。

そして、千紘くんが紙を引いた。


それを見るなり、女の子の歓声が響きわたる。


「瀬良くーん!!」

「私のところに来てー!」


……わ、やっぱり千紘くん、すごい人気……。

そりゃそうだよね、こんなにかっこいいもん。


……え、私、今なんて思った?

ううん、違う、はず。


千紘くんはお題を見るなり、きょろきょろとあたりを見回し始めた。

続いて、唯斗くんもお題を見て、誰かを探し始めている。

そのとき、ふと千紘くんと目が合った……気がした。


すると、千紘くんは私の方へと一直線に走ってきて。

……え?


「待って、瀬良くんゆあの方に走ってきてない!?」

「い、いや、そんなはずは……」

「ううんっ、絶対そうだよ!!」


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