甘い独占欲と溺愛で、もう絶対離さない。


「ん、そっか」


そう言うと、瀬良くんは優しく微笑んで、私の頭にぽんっと手を乗せた。

……それが、温かかった。


「……おぶって行きたいけど、さすがに反則だよな……」

「……、ちょ」


なに言ってるの……!?

って思ったけど、そんなことを言う余裕はなく。

千紘くんは少しの間だけ考えて、私に手を伸ばしてきた。


「ゆあ、腕貸して」


そう言われて、私は腕を千紘くんの方にさしだす。

すると、千紘くんは私の腕を自分の肩にかけて。


……肩、貸してくれるってこと?


「っ、ありがとう……」

「痛いかもだけど、あとちょっとだから」


千紘くんに支えられて、頑張って立ち上がる。

相変わらず、じんじんと痛む。


「歩ける?」

「……がんばる」


なんとか、一歩二歩と足を前に出す。

ひねった右足を前にだせば、激痛が走った。


「い……っ」

「大丈夫?」

「……うん、なんとか」


その間に、二番目の青組に追い抜かれた。


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